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また、横浜港にあるCFS(Cotainer Freight Station)上屋のうち4箇所の貨物搬入トン数を調べたところ、平成8年(1996年)の合計搬入トン数は平成5年(1993年)の約7割に減少していることが分かった。これらのことから、施設に遊休化の兆しが出ていることも例える。
5−2−4 内貿・外貿コンテナの積み替え
(1)高雄港
フィーダー船は公共バースを使用しており、公共バースまでの輸送はトラックによる横持ちが中心である。ただし、一部船会社ではターミナルに直着けを行っている。
なお、国内フィーダーは道路輸送が中心である。台湾の場合、台北港では大型船が着岸できないため、台北〜高雄間の積み替え輸送が増えている。台湾では、このような国内フィーダー輸送貨物も通常の輸出手続きが必要であり、陸送所要時間の不安定さと通関手続きの繁雑さが積み替えの隘路となっているようである。
従来、台湾〜中国間の直行ルートが開設されていなかったため、ほとんどの貨物は香港経由となっていた。しかし、幾多の中台間のやり取りを経過し、1996年8月に中国側は中台間の海運に関する管理規制を公布、福州とアモイを試験地点として解放することを決めた。その後、1995年7月以来途絶えていた中台協議は、1997年1月22日に中台海運業界代表による民間協議が当局者を交えて開かれ、中国の福州、アモイと台湾の高雄港を結ぶ直接航路を開設することが合意された。早ければ1997年3月にも就航する見込みである。ただし、通航が認められるのは、外国の船会社と、中台の船会社が利用する外国籍の貨物船に限られる。
中台間の直行便が本格化すると、高雄港の中継港としての役割が一層増すものと思われる。
台湾船会社は現在、船舶の国籍を国外に移すなど本格直行便開設に向けての準備に怠りがない。ある台湾の船会社では、すでに95%の船をパナマ籍に移籍しているとのことである。

 

 

 

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